「先生、人生って何ですか?」

「先生、人生って何ですか?」

これ、先日中学2年生の男子生徒から聞かれた質問。
先生、人生って何ですか?
学校の宿題で出されたそうです。

あなたならどう答えますか?

様々な価値観に触れさせて子どもの視野を広げよう

人生」について本人なりに考えてみたものの、それまで「人生」なんて考えたことなかったし、あまりにも漠然としていてどう考えてもわからず困っていたので、私に聞いてきたということだった。

私は子どもの視点が広がる良い機会だと思ったので、私の人生におけるポリシーを伝えることにしました。

以下、私とその生徒とのその時の会話
私「人生って何ですか? これまた壮大なテーマについて聞いてくるね」
生徒「学校の授業で出されたんです。でも人生なんて考えたことないし、どうやって考えればいいかわからないし」
私「人生かぁ。先生は死ぬまで成長していきたいんだよね」
生徒「何ですか?」
私「だって、いろんなことを学んで成長していけたら、たくさんの人の幸せのお手伝いができるじゃないか」
生徒「幸せのお手伝いって?」
私「例えば、こうやって君に数学をわかりやすく教えてできるようになって自信が出てきたら嬉しいじゃないか」
生徒「ふーん」
私「だからたまに、脳の働きとか心理学の話とかするじゃない。それは君の勉強に対するマイナスな気持ちをプラスに変えるためにしてるんだよ」
生徒「先生の話は面白いです」
私「だから、いろんなことを勉強して成長していけば、結果的にたくさんの子どもたちの幸せのお手伝いができるし、子どもが幸せになればお母さんやお父さんだって幸せになるじゃないか。そういう形で社会に貢献できるって素敵じゃない?」
生徒「へぇ~なるほど!」

どこまで私のポリシーが伝わったかは定かではありません。
でも、明らかにこの生徒はこの瞬間目を輝かせて私の話を聞いていました。

考えるヒント

よくこんな場面で「自分で考えなさい」ってやっちゃう場合あるんですが、「考えさせる」場面と「>考えることを学ばせる」場面をしっかりと分けて捉えないといけません。

「考える」ということがわからないのであれば「考え方を教える」「考えるヒントを与える」ということをした方が子どもの成長に繋がります。

ただ「自分で考えろ!」って突き放すのはその違いを把握できないのか、知らないのか、もしくは自分の人生にそうとう自信がない人なのでしょう(笑)

我々大人は子どもに「考えるヒント」を与えなくてはなりません。
なぜならそれを通して「考える訓練」ができるからです。
そのためには、色々な価値観に触れさせることはとても大切なことです。

視野を広げる

そういえば、過去にもこんなことがありました。
その男の子も中学2年生で新入会の生徒でした。

生徒「先生、数学って何のために勉強するんですか?社会に出てもほとんど役に立たないじゃないですか?
私「役に立たないって思ってるんだね。
役に立つことがたくさんあるから、どれを話そうかな?」
生徒「えっ!?たくさんあるんですか!?
私「うん」

彼は明らかに戸惑ってました。
なぜならば、彼は私を困らせるために質問してきたからです。

私「数学って与えられた問題に対して公式を使ったり、定理を使って自分で考えて『これだ!』って答えを導いて決定するじゃないか。もしその答えが間違っていたら、どうして間違えたのかを考えて改善していくわけだろ?

これって社会に出てからめちゃくちゃ役に立つ思考なんだよ。

仕事をし始めると、PDCAサイクルっていうのがあるんだ。
これは計画のPlan、実行するのDo、チェックするのC、行動するのAの頭文字を取ったものなんだけど、これを繰り返すことで仕事の内容がどんどん改善していくでしょ?

数学はその練習になるんだよ。

だから、自分の今ある知識で問題を解いて、自分なりに考えた答えを決定する。間違えたら、何故間違えたのかを考えて改善していくという流れを身につけることで、将来仕事でも大いに役に立つってわけさ」

生徒「へぇ~。そんなの初めて聴いた」

私「数学なんてまだ答えがあるじゃないか!社会に出たら、それこそ正解なんてわからないから、まだ楽なんだよ(笑)

だから、問題といて間違えることは悪いことではないんだよ」

生徒「間違えっぱなしにすることが、まずいのか……」

私「おっ!よく気づいたじゃん。
  そうなんだよ、間違えることよりも間違いを改善しないことの方がまずいんだよね」

生徒「だから、先生は間違い直しをきちんとやりなさいって言うんだね」

私「その通り!」

生徒「何か数学ってすごい!って思えてきた

なぜ私が彼にPDCAサイクルの話を持ってきたかというと、彼は宿題をやっても間違い直しをしなかったからだ。ただ、赤ペンで答えを写すだけだったので、この話を敢えて選んだというわけだ。

その後、彼からこんな話を聞かされた。
実は今までに親や学校の先生同じ質問をしてきたけど、納得の行く答えを聞いたことがなかったこと。
彼が「社会に出てから役に立たなんだったら勉強する必要ないじゃん!」って反論すると
「うるさい!」
「だまれ!」
「そんなこと考えてないで勉強しろ!」
「お前は生意気だ!」
「とにかく黙って勉強しろ!」
「俺の言うことを聞け!」
と言われていたそうだ。
(こんなことを言われ続けていたら彼が数学を勉強したくなくなるのも無理はない……)

だから、私が納得のできる形で話をしてきたので驚いたというわけだ。
(彼が、その後数学を真面目に勉強するようになったのは言うまでもありません)

彼は私と会話で、新しい価値観に出会い、明らかに視野が広がったわけです。

こうやって子どもたちは大人に心に浮かんだ素朴な疑問を投げかけてくる。
それはときにはムッとする発言であるだろう。
しかし我々大人はそれを

そして様々な価値観に触れていくことで、視野が広がり考える力に幅が出てくる
それが子どもを成長させるキッカケになるのは明らかであろう。

そして様々な価値観に触れ視野が広がることで、子どもたちの人生の幅も広がっていくのです。

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