子どもの集中力が高まる瞬間
こんにちは、長谷川です。
昨日の授業で、ある小学6年性の男の子とのやり取りがとても興味深かったのでシェアします。
その男の子はやんちゃではないんだけど、集中力が続きません。
昨日は3ヶ月ぶりの担当でした。
まず「えっ?」って思ったのがノートの使い方の酷さ。
しかも算数なのに国語のノートにやってる(苦笑)。
3ヶ月前に担当したときに指導してその時はは出来るようになってたのに、、。
また、彼を担当した教師のコメントは「集中力がない」「集中力が続かない」「やる気が感じられない」
など良いコメントがない。
もちろん改善点を書くのは大事なんだけど、それに対してどうアプローチしたのか?
そこが抜けている。
うーむ、どうしたものか。
その子と私は信頼関係は構築できてるので、まずはノートの使い方から指導することにしました。
子どもの目がキラーんって輝く瞬間
正しいやり方を実際にノートを使ってやってみる。
はじめは赤ペンで書いてなぞらせる。それと同じように続きの問題を解かせました。
3問解き終わったくらいから、数字の大きさが変わる。大きくなったり、小さくなったり。
普通「ちゃんとやりなさい」って、叱るところだ。
しかし今回は黙って見てた。
なぜなら、彼がこちらの気をひいているのが伝わってきたから。
私はこれまでに2500人を指導してきた経験則と、キャリアコンサルタントでもあるので、表情や態度などの非言語を読み取る力は人並み以上にあります。
しかもその数字の大きさには規則性があるのを見つけた。ある意味デザインとしては面白い。
彼が急にこっちをじーっと見てきたので聞いてみた。
「なんで数字の大きさを変えてるの?先生理由知りたいな」
彼は「別に。なんでそんなこと聞くの?」
私は「だって、大きさの変え方が上手だから。絵を書くの好きなの?」
彼はニコって笑った。
私が「そのセンスを活かしたいなあ。その力を休み時間とか、お家に取っておかない?」って話したら、
彼は「なんで?」って呟いた。
「だって、今は算数の時間じゃないか。せっかくこんだけ計算が解けるようになってきたんだから、今はその才能は取っておこうよ。
今は算数に集中した方が、算数も伸びるし、好きな絵も後でいっぱい書けるようにその力を取っといた方が良いと思ったから。」
と私は彼に語りかけた。
と、その瞬間である。
なんと彼の目がキラーんと輝いて、背筋がスーッと伸びたんだ。
その後の彼の集中力は素晴らしかった!
この瞬間があるから教える仕事って楽しいんだよね。
子どもの本当に目の色変わるんだよ。
子どもの成長には承認は必要
ではなぜ彼の目の色が変わり、背筋が伸びたのか?
それは「承認」だと私は思う。
彼は今まで授業中に絵を書いては怒られてきたのだ。
きっと自分の書いた絵を認めてもらいたかったんだ。
だから、私が彼の数字のデザインを承認したことで、彼の中の承認欲求が昇華したのだ。
もちろん、これだけでこれからの彼の集中力が、持続し続けるということにはならないと思う。
彼は今まで通り、絵を書き続けるだろう。
しかし、彼が今日のこの瞬間「目の色を変えて集中力を高めたという」事実は変わらない。それが今後の彼の人生の中で役立つときが必ず来るから。
少しでも子どもたちとそういう大切な瞬間を引き出したいし、共有したい。
そう感じた1日でした。
もっと泥臭くいこう
人には承認欲求があります。
理論で勉強したら、それを実際に経験していくこと。
それが我々大人をも成長させるのだ。
なぜなら、その経験が言葉に力を持たせるからだ。
その経験がないと言葉が軽くなり胡散臭くなる。
子どもたちはそういう空気感には敏感だ。綺麗事なんか聞く耳持ってない。
だから、教師はもっと泥臭くやってかないと。
追伸 私は叱らない訳ではありません。叱る時はびしっと叱ります。理不尽な叱り方をしないだけです。
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