東大生が教えるのが上手いという錯覚と幻想の罠
本屋を覗くと
- 「東大生が教える~」とか
- 「東大生のノートはかならず美しい」とか
- 「東大生の勉強法」とか</li>
東大生グッズ(笑)がたくさん見つけることが出来ます。
ではこれらは本当に効果があるのでしょうか?
私は無いと思います。
それはなぜか?
例えば、
私が今まで約2000人教えてきた中で1番の天才M君。
彼は入試当日インフルエンザになり熱40℃になったにもかかわらず数学は満点とって余裕でトップ校に合格しました。
もちろん東大にも現役合格しました。
その後東大の大学院に進学したと聴いています。
そのM君のノートはめちゃくちゃ汚かったです(笑)
彼の動画を見つけました
教え子が頑張ってる姿を見るのは嬉しいですね!
また、私自身が学生時代にその手の本を沢山読んだ結果、何の効果も無かったという経験則もあります。読んだ所で実践できないので自分はどうせダメなんだという挫折感だけが残る、みたいな(苦笑)
なぜそうなってしまうのか?
それは、その人の特性を考えた視点に欠けるからです。
「発信者側の経験則だけ」だからです。
もちろん試してみるのはありでしょう。
だけどその前に子どもの学習タイプや特性を調べて意識する方が先です。それを考えたうえで上の商品を手にするのなら、少しは効果を期待できるかもしれません。
今日はそんな「東大生信仰」について触れてみます。
「東大生マーケティング」
まずはマーケティングの視点から言うと「東大生」と入れると「売り上げが上がる」んですね(笑)。
例えば、生徒から「◯◯さんのお兄さん東大生なんだって、天才はいいなあ」なんて話を聴くことがあります。
子どもたちから見ると「東大生は憧れの存在」なんですね。
自分には無理と思いつつ、心の何処かで憧れている、、。
そんな感じです。
また親の立場からも「自分の子どもが東大生」というステータスがあります。
気持ちいいんでしょうね。
私は学歴には興味ないのですが、そう思う気持ちは分かるような気がします。
ですからそんな心を突いた「東大生マーケティング」なんですよ。
東大出身の教師がダメな理由
次は教師に対してです。
ありますよね「東大生が教えます」とか「東大出身」ですとか。
ここで勘違いして欲しく無いのは、東大生だから頭が良い=教え方が上手いとはならないということです。
東大に合格したのだから頭は良いのでしょう。
しかし、勉強が出来るといういうスキルと、教え方が上手というスキルは違うんだということはしっかり認識しておいたほうがいいです。
むしろ頭が良い分、できない生徒の気持ちがわからない場合が多いと感じます。
これは以前、先輩教師と飲みに行った時に聞いた話です。
その先輩は「俺って一次関数を教えるのが下手なんだよね。だって、あんな簡単なことがわからないってことが、俺には理解できないんだよ」って言っていました。
頭が良いことが、逆に子どもたちの躓くところや、悩む視点が持てない。そのことを悩んでました。
ある脳科学者Mさんの本を読んだ時「僕はたいして頭良くないから」と書かれていました。ところがその方のある動画を見たところ「東大に受かるの当たり前、何番で受かるかが問題なんだよ」っておっしゃていました。
要は頭が良い人の基準値は普通に人とはかけ離れているということです。
もうお分かりだと思いますが、基準値が違うので、頭が良いがゆえに「なぜ子どもたちがそこで悩んでいるか」理解できないのです。
また、勉強が手に付かないという気持ちが理解できないって言っている教師もいました。「勉強できるようになりたければ勉強すればいいだけ。勉強できないってどういうことだ?バカじゃねえの」って。
まったくもって自分しかわかっていないのです。人を教える立場がそれでは教師として失格ですよね。
まとめますと、
「東大生~」という商品は「売り上げを上げるためのマーケティング」だということ。
頭が良い人は、頭が良いがゆえに、できない子どもがなぜ出来ないのかという気持ちがわからないし、それを解決する術を持っていない場合が多いということ。
ですので、まずはあなたの子どもの特性を知りましょうね。
教え方が下手なのに子どもが伸びるということについては、またの機会にお話しますね。
今日も読んでくださって、ありがとうございます。
一緒に子どもの可能性を伸ばしていきましょう♪
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