今回の内容
記憶力シリーズその6 実録:理科が苦手な中3女子があっという間に化学反応式を暗記した方法を公開
おはようございます、長谷川です。
夏休みも中盤にきましたね。
前回お話した通り、ここにきて子どもたちの様子も大きく変わってきています。
夏休みはある意味時間の使い方をマスターするいいチャンスです。体調管理も合わせて上手に促しましょう。
運動部の場合は特に疲れが溜まってくる頃なので、体調管理には気をつけてくださいね。
今日は「理科が苦手な中3女子があっという間に化学反応式を暗記した」ことをテーマに話しますね。
では、行ってみましょう!
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魔法の暗記法♬
以前「記憶力を強くする4つのステップ」の話をしました。
一昨日、この手法を使って「化学反応式」をスラスラと覚えた中3女子がいたのでその報告です。
もちろんこの生徒は暗記が苦手です。
理科も苦手です(笑)
前回のテストは平均点を大幅に下回っていました。
しかも次のテスト範囲は酸とアルカリ・中和反応がメイン。
なのに、イオン記号や電離式どころか、化学反応式すら書けない。
なので、今回の試験範囲に絞って、教科書に出ている「化学式・イオン記号・化学反応式・電離式」を暗記させるところからスタートしました。
・こんなの覚えたって将来何の役にも立たないじゃん
「先生、こんなの覚えなくたって生きていけるよ。イオン記号なんて将来何にも役に立たないじゃん」
「私、暗記苦手なんです」
出た出た、勉強したくない子どもの常套句です(笑)
暗記が苦手だから覚えられない。
暗記が苦手だから、暗記は無理。
だから勉強したくない、しなくてもいい。
という思考回路ですね。
もちろん、私は百戦錬磨ですから、こんなのは軽くかわせます。
そのかわし方は生徒の特性に合わせて変えていきます。
理屈っぽい男の子には理屈で、感情的な女子にはその子の興味にある話題に絡ませていくんですね。
今回の生徒は、比較的素直な方の生徒だったので、にっこり笑って、「さあ、先生が魔法の暗記法を教えてあげるから、一緒に覚えよう!」と伝えて、さっさと「魔法の暗記法」の内容の説明に入っていきました。
彼女に伝えたのは、
1.いきなり鉛筆を持たない。まずは人差し指で書けるようにする。
2.指で書けるようになったら、鉛筆を持って練習。ただし、1つの化学式を3回以上書いてはダメ。3回書いたら覚えていようがいまいが関係なく次の化学式に移る。
3.ひと通り覚えたら、確認のテストをする。
4.間違えた化学式をまた3回練習する。
5.もう一度テストをする。この時、テストをするのは前回覚えたものも含めて全部。
これを繰り返すこと。
あと、家で暗記する場合は、声に出しながら指で書けるように練習することです。
まず、彼女が驚いたのが「えっ!?3回だけでいいの?」ってこと。
ほとんどの暗記練習では繰り返し何十回も書かせますよね。
だから、彼女が驚いたのも無理はありません。
この手法は確か学芸大学の名誉教授だった鹿沼景揚先生の本に書いてあったものだと記憶しています。30年以上前に読んだ本なのでうる覚えですが。
この3回を1セットに練習する方法は超強力です。
もちろん、沢山の子どもたちに試してみて効果は実証済みです。
私が約1年で6つの資格試験を取得した際もこの「3回を1セット」で暗記しました。
なぜ3回だけかというと、「人間の集中力は3回までしか持たない」からです。特に暗記が苦手な生徒は10回書くとか回数を考えただけで、意識が低下します。
意識が低下したら、
「覚えよう」というものから「数をこなす」に変わります。
こんな意識では暗記できないし、できても効率が悪くなります。
記憶力シリーズ4でもお伝えした通り、意識が大切なんです。
注意点は、「3回で完璧には覚えられる」と勘違いすること。
そうではありません。繰り返すことは他の暗記法と一緒です。
あくまでも、暗記に対する意識と集中力の視点から「3回を1セット」として繰り返すことが大切なんです。
3回で覚えられるものもあれば、覚えられないものもあります。
3回で覚えられるものは3回で済ませて、覚えにくいものに集中できるという利点があります。
・えっ!?覚えられた!!なんか理科が楽しくなってきた!
彼女はこの方法で、化学式を15個、イオン記号を15個、電離式を4つ、中和反応関係の化学反応式を2つ覚えました。
時間にして20分くらいだったかな。
嬉しかったのは
「先生!全部、覚えられた!」
って嬉しそうにニコニコした笑顔で言ったときです。
そのときの彼女は本当に嬉しそうで、とても印象的でした。
子どもが自信を持ち始めた瞬間の表情なんですね。
そして
「なんか理科が楽しくなってきた!」
とまで言ってました。(^ ^)v
・小さなきっかけで大きく変わる
そうなんです、子どもはちょっとしたキッカケで自信を持ち、ちょっとしたキッカケで、自信を失うんです。
ほとんどの子どもたちは記憶力に自信がありません。
それは過去の経験をネガティブに結びつけてるからです
例えば漢字のテストで不合格になり叱られたとか、
テストの点数をバカにされたとか。
ですから、
大切なのは意識を過去の失敗経験から切り離し、小さい成功体験を積ませることです。
そして、
「脳の仕事は忘れること」
「覚えるまで繰り返す」
ことも、笑顔で伝えましょう。
子どもが間違って落ち込んでたら
笑顔で「さあ、もう1回やってみよう!」楽しく伝えましょうね。
暗記が辛いものという間違った固定観念を覆してください。
楽しくゲーム感覚で暗記しましょう。
そんなことがキッカケで子どもは少しずつ自信を持ち始めます。
自己効力感ができ始めたら、我が子が変わるチャンスですよー!
では、今日も暑いですが体調管理に気をつけて頑張っていきましょう。
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